今回は、誂半天・誂手拭の
製造に関しての豆知識です。
★半天は、柄、製造方法によっても価格が異なってきます。
(当店製造)
★柄の種類
○ 総型半天・・ 衿、大紋の他、身衣全体に紋様を入れます。
本染で1枚あたり\22,000くらいが目安となります。(型代別)
反応染で1枚あたり\12,000くらいが目安となります。(型代別)
○ 腰型付半天・・衿、大紋の他、腰型が入ります。
本染で1枚あたり\18,500くらいが目安となります。(型代別)
反応染で1枚あたり\9,500くらいが目安となります。(型代別)
○ 並無地半天・・衿、大紋のみの無地半天です。
本染で1枚あたり\17,500くらいが目安となります。(型代別)
反応染で1枚あたり\9,000くらいが目安となります。(型代別)
※ 型代については、上記写真によってもお分かりのように柄によっても
製造方法によっても異なってまいりますので図案の段階で
別途お見積りいたします。(お見積りは無料です。)
※ 半天は、使用生地、製造方法を工夫することによってより安価になります。
御遠慮なく御相談ください。
★製造方法
○本 染・・・古来からの染め方で、天然染料を用い、いまだに天日を利用し根気良く
染め上げる方法です。高級半天ですので、洗濯方法に注意が必要です。
1. 藍 染・・・幾度も濃さの異なる藍瓶に生地を入れながら染め上げる方法です。
2.引き染・・刷毛で、幾度も色を生地に引き重ねた後、蒸気を通して染め上げる
方法です。
3.硫化染・・染料を煮て生地を漬け込んで染める方法ですが、廃液処理に規制が
あり、関東ではほとんど行われなくなりました。関西ではまだ一部で
行われているようです。弊店では、平成9年に製造を中止いたしました。
○反応染・・・一般に色糊染と言われますが、染料を熱処理することによって、科学
反応を起こさせ、好みの色を出します。洗濯方法も難しくありませんし、
色落ちも少ないため、最近ではこの製造方式が一般化され始めました。
※多彩色の染め方としては、他に沖縄のびんがた(紅型)、千葉のまいわい(万祝い)
などがあります。これらは、型にそって色を刷毛で塗り入れていく方法です。
※その他、半天の製造方法としては、スクリーン、プロセス、プリント等がありますが、
これらは染物ではありませんので弊店では扱っておりません。
参考 ◎前回の豆知識では、印半天の使用目的からの分類を詳しく御紹介いたしました。
仕事半天には、@店用半天、A職人半天、B催事半天、C慶弔半天などがあること。
祭半天には、@祭同好会半天、A町内半天などがあること。
火消し半天は、江戸時代からの、町火消しの伝統を残したものであること。
等々を詳しく述べさせていただきました。
★ 誂手拭について
お問い合わせが多いので、今回は、誂手拭についても簡単に触れさせて戴きましょう。
当店で受注させて戴くのは注染と称される染め方です。
手拭いの長さの白生地に、型によって柄の糊置きをし、その上から染料を注ぐ方法です。
後で糊を洗い落とすことで、柄を浮き立たせます。昔ながらの天日での乾燥方法を続けて
おります。
受注枚数・・100枚以上が目安です。
地染り手拭で1枚あたり\380(型代別)くらいが目安となりましょう。
地白手拭で1枚あたり\320(型代別)くらいが目安となりましょう。
(色使いによっても、また加工法によっても価格が変わって来ます。)
型代・・・・・・手拭いの枚数に関わりなく、\15,000くらいを目安とされるのが良いと
思われます。
(図案が複雑になりますと型代も高くなるのは型彫りの手間の差です。)
商用、お祝事、祭同好会用など目的に応じて、図案作成から請け賜ります。
御遠慮なく御相談お問合せください。